【はじめての坂口尚 展】へのご来場、ありがとうございました。

昨年2016年12月、さいたま市プラザノースにて開催された【はじめての坂口尚 展】は、大盛況のうちに幕を閉じました。わずか三日間、しかも年の瀬のクリスマスに重なった時期での開催もかかわらず、計500人以上の方にご来場いただけました。観に来てくださった一人ひとり方に、心から感謝申し上げます。

すでに故人となった作家の展覧会を開催して、いったいどれだけの人が関心を持っていただけるのか、私たち主催側にとってはまったくの未知数でした。でもこの展覧会開催を告知した途端に大きな反響をいただき、坂口尚作品を今もずっと大事に思ってる方がこんなにもたくさんいることを知ることができたのは、少なからぬ驚きでした。

この展覧会のために、関西から新幹線で駆けつけてくださったり、遠くは沖縄から飛行機で(!)来てくださった方もいらっしゃいました。ご来場いただいた一人ひとりの方とお話できたら良かったのですが、そういうわけにもいかず…。折良くお話できた方たちからは、深い深い坂口尚作品への愛情、思い入れを聞かせていただけたのは、私たちにとってはこの上ない喜びでした。この展覧会を開催できて本当に良かったと…しみじみ感じてます。これから私たちの活動を続けていく上で大きな糧となりました。

今回の展覧会は「はじめての〜」とタイトルが示す通り、坂口尚という作家をまったく知らなかった人にも、その作品の素晴らしさが伝わる展示になるよう努めました。ですので、展覧会のテーマとしての深みが足らず、物足りない部分もあったかもしれません。常に変幻自在に、多様なテーマと世界観を描き続けた坂口尚の世界。それをどうやって限られたスペースと予算の範囲で原画をピックアップするのかは、非常に悩ましく過酷な作業でした。どうしてあの作品がないのか?このページの選択なのか?坂口尚の作品への愛情が深い人ほど、いろいろ感じることあったかと思います。私たちも展覧会直前まで試行錯誤しつつ、直前まで作品選定の入れ替えをしたりしながらどうにか開催へと漕ぎ付けました。足りなかった部分は、また今後の楽しみな課題とさせてください。

展覧会終了後も、次回は都心での開催を!地方での巡回展を!との声もたくさんいただいています。諸々の体制が整えば、またこうした機会を作っていきたいと思いますので、乞うご期待ください。